“考える工作講座” は、課題克服のために「自ら考え、工夫すること」に重きを置いた工作講座です。

実際の講座では狙いが顕著に出ました。
今回、“動く工作講座” によく参加している子「A」が参加しました。

考える工作講座では、最初に全員が同じ課題工作をします。廃材を使った難しくないものです。
Aは、簡単だと言ってその課題工作を短時間で完成させました。そして、最初に作り上げたことをまわりの子どもたちへ自慢して回っていました。 しかし、考える工作はここからです。その課題を攻略する工作を自ら考えて作ることが目的です。
Aは、この攻略工作も簡単にクリアしました。そしてその後は「やることない、暇だ」と言ってフラフラしていました。斬新なアイデアに挑戦するように促してもAは取り組みませんでした。

講座の最後に、みんなの前で攻略工作を発表をして、どの作品がよかったか参加者の挙手で投票しました。
結果は、Aの攻略法には誰も手をあげませんでした。Aつくったものは、誰でも考えつく、ありふれたアイデアでした。

簡単に答えが出る場合もあるでしょう。しかし、子どもアイデア楽工へ通う子たちには、簡単に答えを導いたり、結果ばかりを求めるのではなく、人がやっていない事や、他とは違うやり方に挑戦して、多くの「失敗の引き出し」を蓄えて欲しいと思います。それらは将来のイノベーションを生み出すヒントになると考えています。

「失敗や挫折をしたことがない人とは、何も新しいことに挑戦したことが無いということだ」と、かの有名な物理学者も言っています。